企業のオリジナルTシャツを活用して、販売促進や認知度拡大を目指す場合、Tシャツの素材選びが重要です。
一方、Tシャツの素材やプリント方法が多く、「自社に合った素材の選び方が分からない」とお悩みの個人や企業の方もいるのではないでしょうか。
今回は、そんなオリジナルTシャツの素材の疑問を解決するため、素材選びの重要性や具体的な種類、各プリント方法における相性をご紹介します。
また後半では、オリジナルTシャツを選ぶ際のポイントについても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
オリジナルTシャツの素材とプリント方法の相性一覧
オリジナルTシャツの素材とプリント方法の相性一覧表は、以下の通りです。
綿(コットン) | ポリエステル | 綿とポリエステルの混紡素材 | |
---|---|---|---|
シルクスクリーン印刷 | ◎ | ◎ | ◎ |
インクジェット印刷 | ◎ | × | △ |
転写プリント | ○ | ◎ | ○ |
刺繍 | ◎ | × | △ |
素材とプリント方法の相性は様々です。まず自社がオリジナルTシャツを活用する用途やシーンを明確にし、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握しておきしょう。
オリジナルTシャツにおける素材の重要性
オリジナルTシャツにおける素材の重要性を解説します。
- 品質や着心地が変わる
- 自社に合ったプリント方法を選択できる
- 素材は単価や利益に影響する
ここからは、上記3つの点について具体的に解説します。
品質や着心地が変わる
オリジナルTシャツの品質や着心地は、素材の種類や特徴によって異なります。
例えば、綿(コットン)は肌触りが良く吸湿性が高い天然素材です。一方、しわになりやすくデザインが色落ちしやすい場合があります。
また、ポリエステルは耐久性や速乾性が高い化学繊維です。一方、通気性が低く汗をかきやすいという欠点もあります。
オリジナルTシャツを作成する際は、自社がオリジナルTシャツを制作する目的や求める品質に合わせ、適切な素材を選ぶことが大切です。
自社に合ったプリント方法を選択できる
オリジナルTシャツのプリント方法は、素材と相性があります。
例えば、シルクスクリーン印刷はTシャツの生地に直接インクを染み込ませる方法で、平滑な表面であればあらゆる素材に適しています。一方、凹凸や伸縮性のある素材ではインクの染み込み方にムラが出たり割れたりする可能性があるので注意が必要です。
一方、インクジェット印刷は布地に直接インクを噴射する方法で、綿素材に適していますが、ポリエステルには対応できない場合があります。
オリジナルTシャツを制作する目的や用途に合わせて素材を選べば、自社が選ぶべきプリント方法を決められるでしょう。
素材は単価や利益に影響する
オリジナルTシャツの素材は、単価が変動する要因の1つです。
例えば、単価が高くなる一般的な例として、化学繊維(ポリエステル)より天然素材(綿)や混紡素材(綿&ポリエステルなど)の方が費用が高いことがあげられます。
オリジナルTシャツの制作において、自社の予算や目標に合わせた計画を立てるためにも、適切な素材選びをする必要があるのです。
オリジナルTシャツにおける一般的な素材の種類
オリジナルTシャツにおける一般的な素材の種類をご紹介します。
特徴 | MサイズTシャツ1枚あたりの価格例(ブランド) | |
綿(コットン) | 肌触りが良く吸湿性が高い天然素材 | 540円~(United Athle) |
ポリエステル | 耐久性や速乾性が高い化学繊維 | 380円~(TRUSS) |
綿とポリエステルなどの混紡素材 | 両社の長所を併せ持つ | 1,290円(United Athle)綿38%ポリエステル38%レーヨン 24% |
ここからは、3つの代表的なTシャツ素材を詳しく解説します。
綿(コットン)|肌触りが良く吸湿性が高い天然素材
綿(コットン)は、オリジナルTシャツの素材として代表的な天然素材です。綿素材のTシャツにおけるメリット・デメリットとして、以下があげられます。
メリット | デメリット |
・肌触りの良さ ・吸湿性・通気性に優れており、季節問わず快適な着心地を保ちやすい。 ・選択しても縮まず形が崩れにくい。 ・染色性に優れ、様々な色や柄のTシャツを作れる。 | ・衣服がしわになりやすいのでアイロンの手間がかかる。 ・素材自体が色落ちすることがある。 ・長期間使うと、生地が劣化したり乾きづらくなったりする。 |
綿素材Tシャツの価格例を詳しく知りたい方は、ぜひ下記ページをご覧ください。
ポリエステル|耐久性や速乾性が高い化学繊維
ポリエステルは、オリジナルTシャツの素材として最も普及している化学繊維です。具体的なメリット・デメリットとして、以下があげられます。
メリット | デメリット |
・耐久性と速乾性が高い ・しわや素材の色落ちを防ぎやすく、長く愛用してもらえる可能性がある。 ・軽量で伸縮性が優れており動きやすい。 | ・肌触りがかたいことが多い。 ・静電気で毛玉やほこりがつきやすい。 ・通気性が低く汗をかきやすい。 |
ポリエステル素材のTシャツの価格例を詳しく知りたい方は、ぜひ下記ページをご覧ください。
綿とポリエステルの混紡素材|両者の長所を併せ持つ
綿とポリエステルの混紡素材は、両者の長所を併せ持つオリジナルTシャツの素材として人気です。具体的なメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
・綿より耐久性や速乾性に優れている。 ・ポリエステルより通気性や肌触りが優れている。 ・しわや素材の色落ちもしにくい | ・綿やポリエステルの単一素材よりもコストが高い。 ・混紡比率が偏ると、両者どちらかのデメリットを引き継ぐ。 |
混紡素材を選ぶ際は自分の好みや用途に合わせて混紡比率を確認することも大切です。
混紡素材のTシャツの価格例を詳しく知りたい方は、ぜひ下記ページをご覧ください。
オリジナルTシャツ制作のプリント方法と素材の相性
オリジナルTシャツ制作におけるプリント方法と、素材の相性についてご紹介します。
- シルクスクリーン印刷
- インクジェット印刷
- 転写プリント
- 刺繍
ここからは、上記4つのプリント方法について詳しく解説します。
シルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷は、オリジナルTシャツ制作の定番とも言えるプリント方法です。
シルクスクリーン印刷とは、版画の原理を応用した手法で、版と呼ばれる枠に張られた網目状の布にインクを塗り、デザイン部分だけを通して布地に押し付けることでプリントする方法です。
具体的なメリット・デメリットとして、以下があげられます。
メリット | デメリット |
・デザインが色鮮やかで耐久性が高くなる。 ・大量生産するとコストパフォーマンスが高い。 ・基本的にどの素材でも対応できる。 | ・製版代がかかる分、コストが高くなる。 ・製版をするため納期が長くなりやすい。 |
シルクスクリーン印刷はどんな素材でも対応できますが、特におすすめなのは平滑で厚みのある素材です。例えば、綿100%やポリエステル100%のTシャツは、シルクスクリーン印刷に適しています。
インクジェット印刷
インクジェット印刷とは、プリンターで紙に印刷する原理と同じで、デザインをデータ化し、布地に直接インクを噴射することでプリントする方法です。
具体的なメリット・デメリットとして、以下があげられます。
メリット | デメリット |
・製版代がかからないため、少量生産でコストパフォーマンスが高い。 ・納期が短い傾向にある。 | ・耐久性や色落ちしやすい傾向にある。 ・布地の凹凸によって品質が変化する。 |
インクジェット印刷は綿素材のTシャツと相性が良いです。
綿素材のTシャツはインクジェット印刷に適した白色度と吸水性を持っており、色や柄が鮮明に出ます。一方、ポリエステル100%のTシャツの場合、インクが染み込みにくいため、対応できない場合が多いです。
転写プリント
転写プリントとは、デザインを専用シートに印刷した後、高温で布地に圧着することでプリントする方法です。
具体的なメリット・デメリットとして、以下があげられます。
メリット | デメリット |
・デザインの色を鮮明にプリントできる。 ・製版が必要ないため少量生産でコストパフォーマンスが高い。 | ・プリント部分が硬くなりやすい。 ・伸縮性の布地は劣化するとデザインが割れる可能性がある。 |
転写プリントは、ポリエステルやナイロンなどの合成素材に対応できますが、特におすすめなのはポリエステル100%のTシャツです。ポリエステル100%のTシャツは転写プリントに最適な白色度と耐熱性を持っており、色や柄が鮮明に出ます。
刺繍
刺繍とは、針と糸で布地に模様や文字を刺すことでプリントする方法です。
メリット | デメリット |
・高級感や立体感を演出しやすい。 ・耐久性が高い。 ・インクを使わないため色落ちしない。 ・小さなロゴや文字を見やすく表現できる。 | ・色数が選べる糸に限られる。 ・型代や糸代がかかるため、コストが高くなりやすい。 ・プリント部分が重くなる可能性がある。 ・細かすぎるデザインは表現できない場合がある。 |
刺繍は綿素材に対応でき、おすすめなのは厚みのある素材です。例えばポロシャツやスウェットシャツなどは、刺繍に適しています。一方、ポリエステルなどの素材には刺繍でデザインをプリントできない場合があります。
企業がオリジナルTシャツの素材を選ぶポイント
企業がオリジナルTシャツの素材を選ぶポイントをご紹介します。
- 利用シーンに合わせて選ぶ
- サンプル品を試着する
- 業者に無料で見積もりをしてもらう
- 別のオリジナルグッズとの相性をチェックする
ここからは、上記4つのポイントを詳しく解説します。
利用シーンに合わせて選ぶ
企業がオリジナルTシャツ制作では、自社の利用シーンや目的に合わせて素材を選ぶことが重要です。
オリジナルTシャツは、イベントやプロモーションなど様々な場面で使われます。
例えば、夏場のスポーツイベントであれば、速乾性や伸縮性に優れているポリエステル素材がおすすめです。また、部屋着などでも活用してもらいたい場合は、肌触りが良い綿素材のTシャツを制作しましょう。
利用シーンに適した素材を選ぶことで、着用者の満足度が高まります。
サンプル品を試着する
企業がオリジナルTシャツを制作する際は、実際にサンプル品を試着することが重要です。
いくら説明を受けても、実際に着用してみなければ、肌触りやデザインの品質を完璧にイメージすることはできません。
サンプル品の着心地や仕上がりの確認は、オリジナルTシャツの活用効果を高めることにつながります。
そのため、制作を依頼する際は、1枚からTシャツを制作できたりサンプル品を提供したりできる業者を選ぶことがおすすめです。
業者に無料で見積もりをしてもらう
オリジナルTシャツを作成する際は、素材別に無料で見積もりをしてもらいましょう。
オリジナルTシャツの制作費用は、素材の他にもプリント方法や発注数などによっても変わります。
一般的に少ロットよりも大ロットで発注する方が、1枚あたりの単価が高くなります。
業者に無料で見積もりをしてもらうことで、自社の予算に合わせた制作計画を立てられます。
別のオリジナルグッズとの相性をチェックする
オリジナルTシャツだけではなく、別のオリジナルグッズと組み合わせることで、より効果的なブランディングが可能です。
オリジナルTシャツの他にもトートバッグを制作する場合、素材を統一することがおすすめです。例えば、ポリエステルのTシャツにはポリエステルのトートバッグを制作し、デザインも同じにすることで、ブランドの統一感を高められます。
また、缶バッジやキーホルダーなどのアクセサリーとして活用できるアイテムと組み合わせることも効果的です。綿のように肌触りが良く、普段着として着用しやすいTシャツと小さいアイテムを身につけてもらえれば、ブランドが人目に触れる機会が増えるでしょう。
別のオリジナルグッズとの相性を考慮して素材を選ぶことで、Tシャツの活用効果を高められるのです。
オリジナルTシャツ制作は目的に合った素材選びが重要!
今回は、オリジナルTシャツ制作における素材選びの重要性やプリント方法との相性、素材を選ぶ際のポイントをご紹介しました。
オリジナルTシャツは素材によって、見た目や着心地、耐久性などが変わります。素材を選ぶポイントとしては、以下の通りです。
- 利用シーンを明確にする
- サンプル品を試着する
- 業者に無料で見積もりをしてもらう
- 別のオリジナルグッズとの相性をチェックする
ポイントを押さえて素材を選べば、オリジナルTシャツの活用により、企業の販売促進や売上拡大につながるでしょう。
推しTeeファクトリーは、オリジナルTシャツの制作会社です。イラスト作成やデザインデータ調整など、Tシャツ制作に関することであれば、可能な限りどんな疑問にもお応えしますので、ぜひお気軽にご相談ください。